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佐藤 寿史  順天堂大学医学部 消化器内科 助教

​題名:肝線維症の回復過程におけるペプチド解析とMMP-12の与える影響

 

肝線維化は、進行すると本邦で約40万人が罹患している肝硬変に至る病態で、肝不全や門脈圧亢進症、さらには肝癌の発生に大きく関わります。従って、 肝線維化の進展を予測することは非常に重要です。肝に蓄積する細胞外マ トリックス構成成分はコラーゲ ン、エラスチ ン、プロテオグリカン、糖 蛋白が知られていますがその中でもエラスチンとそのマクロファージエラスターゼであるMMP-12に焦点をあて肝線維症のメカニズムと新たなバイオマーカーの解明に取り組んでいらっしゃいます。

柳川 享世  東海大学医学部 先端医療科学 助教

​題名:造血細胞と肝実質細胞のクロストークからみた
傷害・線維肝修復と肝発生の制御機

2015年より東海大学医学部にて、線維肝の再生促進を中心とした再生医療の研究に従事されています。重度の肝線維化からの再生には肝前駆細胞の動員とその増殖および分化が重要であり、胎児肝の発生と共通する制御機構の存在が示唆されます。肝発生と線維肝の再生、肝前駆細胞と微小環境、それぞれにおけるクロストークの解明を目指しています。

野津 寛大  神戸大学 小児科 特命教授

​題名:4型コラーゲン関連腎症の発症機序と核酸医薬を用いたエクソンスキッピング療法の開発

遺伝性腎疾患の中でも2番目に頻度の高いAlport症候群に対して、現在高い注目を浴びている、核酸医薬を用いた治療法の開発に取り組んでいらっしゃいます。
本疾患は4型コラーゲンα5鎖をコードする遺伝子の異常で発症するため、患者では腎臓にα5鎖の発現を認めませんが、マウスを用いた治療で、腎臓でのα5鎖の発現を回復させることに成功し、同成果はNature Communications誌に掲載されました。

シンポジウム1

細胞外マトリックスを基軸に考える臓器機能と動的恒常性

近年、生体の恒常性維持における細胞外環境の重要性が改めて注目されています。中でも、細胞外マトリックスは、細胞の足場としての機能のみならず、様々な分子と結合することで多面的に臓器機能を担うことがわかってきました。本シンポジウムでは、筋、肝臓、腎臓を例に挙げ、臓器における細胞外マトリックス分子の役割について最新の話題を紹介していただくとともに、細胞外マトリックを介した臓器間cross talk・臓器連関の今後の研究展開への期待を議論していただきます。
キーワード: 細胞外マトリックス、臓器連関、骨格筋、肝臓、腎臓
​演者紹介

山下 由莉  順天堂大学医学部 老化・疾患生体制御学

​                              神経学   特任助教

​題名:パールカン欠損がもたらす骨格筋代謝の変化

 

2012年度文部科学省「基礎・臨床を両輪とした医学教育改革によるグローバルな医師養成」事業に際し、本学に設立された基礎研究医養成プログラムの第一期生として、臨床の観点をもった基礎研究の発展への貢献を目指しています。近年、着目されている運動による加齢性疾患の発症および進行抑制の分子病態機構解明を目指し、細胞外マトリックスの一つであるパールカン分子を基軸に研究を行っています。第48回日本結合組織学会学術大会YIA受賞。